お金が足りない時、「商品券やギフトカードをすぐに現金化できる」という先払い買取サービスは魅力的に思えるかもしれません。しかし、シープチケットのような先払い買取業者の多くは、実質的に違法な高金利の貸付を行っています。
一見すると正規の古物商に見えるシープチケットですが、実態は新型の闇金業者と変わりません。利用すると短期間で多額の返済を求められ、悪質な取り立てで職場や家庭に深刻な影響が出る恐れがあります。今回は、シープチケットの実態と対処法を解説します。
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先払い買取業者シープチケットとは?実態は新型闇金業者

先払い買取業者は、表向きは金券買取業者を装っていますが、結論からいうと実態は無登録で違法な金銭貸付を行う闇金業者の一種です。正規の古物商許可を持っているように見せかけて営業し、金銭に困窮する人を対象に、巧妙な手口で高金利の貸付を行います。
【概要】シープチケットとはどのような業者なのか
シープチケットは株式会社GMT(ジーエムティー)が運営する先払い買取業者です。東京都千代田区神田西福田町のビルに所在地があります。
「東京都公安委員会 第301032316079号」の古物商番号を取得しており、法人登記も取得済みのため、一見すると正規の事業者のように見えます。
シープチケットは金券買取業者を装う実質的な闇金
シープチケットは買取業者を装っていますが、実際は被害報告の多い実質的な闇金業者です。
シープチケットの先払い買取では、商品券やギフトカードの画像を送るだけで即時に買取代金が振り込まれるとされています。後日、買取はキャンセルされ、買取代金とキャンセル料の返還を要求される仕組みです。
支払う金額と買取代金の差額が実質的な利息であり、シープチケットの場合、要求される利息は年利換算で600%を超えます。短期間で元金以上の金額を返済させる高利貸しと同じです。
買取業を隠れミノにして実質的な貸付を行うのは、貸金業法の規制を逃れるための脱法行為といえます。
申込時の個人情報収集が異常なほど多い
個人情報を過剰に収集するのは先払い買取業者の常套手段ですが、シープチケットはそれが格段に多いのが特徴です。
住所や氏名などの基本情報の他、住居状況、勤務先、出向先名、雇用形態、勤続年数、健康保険加入状況、給料日、顔写真付きの身分証明書など、まさに「根掘り葉掘り」尋ねてきます。通常の買取業者では不要な情報まで執拗に収集しません。
利用者を絡め取り、逃がさない意思の表れと考えられます。大量の個人情報を握ることで、後の取り立てを有利に進められるのです。
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シープチケットを利用するとどうなる?

シープチケットのような先払い買取業者を利用すると、短期間で返済不能な債務を抱えます。表面上は買取サービスに見えても、実態は法外な金利の貸付です。一度利用すれば借金地獄から抜け出すことは困難です。
実質的な金利が法外で借金が雪だるま式に増える
シープチケットの実質的な利率は非常に高く、借金が雪だるま式に増えます。
被害報告によると、2万6000円の貸付に対し、給料日に4万円の支払いを要求されるケースがありました。返済期間が30日と仮定した場合でも年利655%で、利息制限法の上限金利(年15〜20%)を大幅に上回る違法な高金利です。
シープチケットは、貸付日の直近の給料日に返済させる「給料日合わせ」という取り立て手法を使います。給料日の目前に利用した場合、実質年利はさらに高くなるでしょう。このような短期間での高額返済は、利用者の家計を破綻させます。
金銭的に追い詰められた状態で返済できなければ、さらなる追加手数料が発生し、借金は膨れ上がります。
勤務先への取り立てで社会的信用を失う
シープチケットに申し込む際には、利用者は職場の連絡先を伝えなければなりません。支払いが滞ると、この連絡先に催促の電話がかかってきます。職場に連絡が入ることで、プライバシー侵害に加え、上司や同僚に借金問題が知られる恐れがあります。
先払い買取業者の勤務先へのしつこい連絡により職場での信用を失い、失職することも珍しくありません。一度社会的信用を失うと、新たな就職も困難となり、経済状況はさらに悪化するでしょう。
個人情報が悪用されるリスクがある
提供した個人情報が他の闇金業者に売られる恐れがあります。先払い買取業者同士のネットワークは広く、一度情報が流出すると複数の業者から勧誘や嫌がらせを受けるでしょう。
SNSや晒しサイトに個人情報が暴露されることもあります。返済が滞ると、個人情報をインターネット上に公開すると脅されることも多いです。
無関係の他の先払い買取業者や闇金業者から嫌がらせや営業電話を受ける恐れもあります。一度個人情報が流出すると完全に削除することは困難で、長期間にわたり様々な業者から連絡が入るでしょう。
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シープチケットを利用してしまった場合の対処法

シープチケットのような先払い買取業者を利用した場合でも、適切な対応で問題解決は可能です。利用してしまった後の具体的な対処法を解説します。
【危険】いわゆる「飛ばし」で解決することは難しい
先払い買取業者からの借金は、返済せずに姿をくらます「飛ばし」では解決が困難です。一時的に連絡が途絶えても、根本的な解決にはつながりません。
無視して逃げると、勤務先や緊急連絡先に執拗な催促電話がかかってきます。職場に迷惑がかかるだけでなく、家族や友人にまで被害が及び、周囲の信頼を失うことになりかねません。
業者によっては、被害者が逃走したことを「舐められた」と受け取り逆上し、採算を度外視した嫌がらせを始めることもあるため、非常に危険でおすすめできません。
早期解決を目指すなら闇金問題に強い弁護士に相談する
闇金や先払い買取業者の問題に詳しい弁護士に相談するのが最も効果的な解決方法です。弁護士は法的観点から適切なアドバイスが可能で、違法業者との交渉も代行してくれます。
専門家に依頼することで早期に取り立てが停止され、それ以上支払わずに済むよう交渉が行われます。弁護士から受任通知が送られると、業者から依頼者への直接の連絡は禁止されるため、嫌がらせや取り立ての心配がなくなるでしょう。
違法業者被害に関しては無料相談に応じている事務所も多く、「とりあえず相談」して依頼を検討することも可能です。費用面での心配がある場合でも、まずは相談する価値があります。
先払い買取業者からの取り立てにはどう対応すべき?
取り立ての証拠(通話録音やメッセージのスクリーンショット)は保存しておきましょう。後の法的手続きで重要な証拠となるでしょう。脅迫めいた内容の通話やメッセージは、特に重要な証拠となります。
業者との直接交渉は避けることが望ましいです。連絡には基本的に応じず、対応は弁護士に任せましょう。法的知識のない一般の方が交渉しても、不利な条件を飲まされるだけで、根本的な解決にはつながらないためです。
専門家に相談することで精神的な負担も軽減され、冷静に問題に対処できます。
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まとめ

シープチケットは表向きは正規の古物商許可を持つ金券買取業者ですが、その実態は違法な貸金業を営む新型の闇金業者です。申込時には多くの個人情報を収集し、年利655%もの法外な金利で短期間での返済を迫る、危険な業者といえるでしょう。
利用すると借金が雪だるま式に増加するだけでなく、勤務先への取り立てや個人情報の悪用といった二次被害にも悩まされる恐れがあります。一度利用したら「飛ばし」で解決しようとせず、闇金問題に詳しい弁護士に相談するのが最も効果的です。
お金が足りない場合は、公的な支援制度などの安全な選択肢を検討しましょう。違法な貸付業者に頼ることは短期的な解決に見えても、長期的にはさらなる問題を引き起こしてしまいます。借金問題で悩んでいる方は、一人で抱え込まず専門家に相談することが第一歩です。
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